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かつての桑畑で桑の実を食べる

 私たちが暮らす古民家は、明治から昭和の初めまで“お蚕(かいこ)さん”を育てるために使われていました。

 登記簿によれば家屋の種類は「養蚕住宅」となっています。家の中に蚕棚(かいこだな)を並べて、そこに桑の葉を敷き詰め、カイコを飼育していたのです。

 その時代、家のまわりの畑はすべて桑畑でした。カイコはかなりの大食漢で、エサの桑の葉をどんどん食べ漁ります。養蚕農家では、カイコの飽くなき食欲を満たすために、一家総出で朝から晩まで桑の葉刈りに明け暮れたのでした。

 時は流れて養蚕の黄金時代は過ぎ去りました。大半の桑畑は遺棄され、雑木林に逆戻りしてしまいました。

 我が家の周囲には、そんな打ち捨てられた桑の木があちこちに残っています。

 梅雨に入ると桑は赤いつぶつぶのいっぱい集まった実をつけます。熟すとそれが次第に葡萄色に変わっていきます。

 この熟した桑の実がじつにおいしいんですね。

2012071401.jpg


 手のひらいっぱいに摘み取って生食します。ほのかな酸味と自然な甘みが口いっぱいに広がり、おやつに持って来いの自然の恵みです。

 調べてみたら、桑の実は非常に栄養豊富だということがわかりました。たとえばミカンと比べると、

 ・カルシウム  2.3倍
 ・鉄分    16 倍
 ・カリウム   1.8倍
 ・マグネシウム 1.8倍


ビタミンB1、B2、Cの含有量もミカンとほぼ同等なんだそうです。

 桑の実はすぐに潰れるので、摘み取っているうちに指先が草木染めをしたように紫色になってしまいます。

 その指を舐め舐め歩くのが、この季節の散歩の楽しみです。

2012071402.jpg

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テーマ : スローライフ
ジャンル : ライフ

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クワズミ

生食用には専用の種類の木があります。
写真は中くらいのサイズですが、食用のクワズミは
大人の人差し指の第一関節くらいの大きさがあります。
クワズミジャムが一番良いですが、種を取らないと
ちょっと食べにくいですね、
 あと、シロップをちょっと入れた焼酎漬けが
ローカルリキュールとしてお勧めですよ。

Re: クワズミ

>  あと、シロップをちょっと入れた焼酎漬けが
> ローカルリキュールとしてお勧めですよ。

うわぁ、おいしそうですね!
今度、作ってみます!!
プロフィール

あづみ

Author:あづみ


都会から安曇野の古民家に親子3人で移住しました。夏涼しく、冬は想像を絶する寒さですが、ハラを括って暮らせば何とかなるものです。

その後、縁あって畑付きの田舎家をゲット。現在は山中の古民家と里の家とを行き来する日々です。

安曇野に興味のある方、また古民家に暮らしたいと思っていらっしゃる方、よろしかったらお立ち寄りください。

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